企業名 | NSマテリアルズ株式会社 |
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本社 | 福岡県筑紫野市立明寺511-1 |
立地場所住所 | 福岡県八女郡広川町大字藤田1425-58 (久留米・広川新産業団地内) |
電話番号 | 092-405-0290 |
設立 | 2006年 |
代表者 | 代表取締役社長 金海 榮一 |
従業員数 | 31人(2017年7月現在) |
当社は、国立研究開発法人産業技術総合研究所の「産総研技術移転ベンチャー」制度の称号付与により、産総研の研究成果である「マイクロ空間化学技術」と呼ばれる微小空間内で精密に化学反応を制御するという技術をコアコンピタンスとし、ナノテクノロジーとバイオテクノロジーの新しい産業領域の創出に挑戦するベンチャー企業です。
現在、液晶ディスプレイの色域を飛躍的に改善することが出来る量子ドットナノ蛍光体の開発、製造、販売の事業と、医療機器製造を含めたバイオメディカル事業との両輪で事業を推進しています。
「社会に貢献できる創造力」という企業理念のもと、低炭素社会の実現や、人々の豊かな暮らしへ貢献できるマテリアルの提供こそが当社の企業価値であると考えるとともに、社会の一員として、企業倫理・行動指針を遵守し、安全衛生・環境対策についても徹底した上で企業活動を進めています。
当社は、2006年 5月に 設立され、同年8月に産総研技術移転ベンチャーの称号付与を受けました。
翌年3月に、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営するインキュベーション施設である「クリエイションコア福岡」(筑紫野市上古賀)に拠点を移し、開発受託を中心とした研究開発型ベンチャー企業として事業を本格的にスタートしました。
その後、2010年頃より、自社製品開発を中心としたビジネスモデルに転換し、ベンチャーキャピタルからの資金調達、パートナー企業からの資金調達なども行い、量子ドットナノ蛍光体の開発と事業展開を充実させ、国内で唯一、ナノ蛍光体の量産化を実現して八女郡広川町にナノ蛍光体量産工場を竣工しました。このナノ蛍光体は製造自体が難しく、量産が可能な企業は、世界でも数社しかありません。
このように本格的な量産工場までを有するハイテク系スタートアップは国内ではとても少なく、ものづくりベンチャー企業のモデルケースとしても注目されています。国内では政策や制度の後押しもあり、様々なベンチャー起業が盛んになりつつありますが、モノづくりベンチャー企業の発展は、特に地域貢献が大きいと考えています。
当社はもともと福岡県を拠点にしていた企業です。また、未だ事業規模が大きいわけではなく距離的に近い方が経営面からも負担が少ないため、出来るだけ本社から近い立地を探していました。
一方で、当社のナノ蛍光体の製造は化学合成のため消防法をはじめとして様々な法令等による規制があり、それらをクリアする立地をなかなか見つけられずにいましたが、「久留米・広川新産業団地」での空き区画を見つけ、広川町の熱心で真摯なご対応と、九州自動車道を利用すれば本社から30分という立地条件から、この広川町に製造拠点を設置することを決めました。
「久留米・広川新産業団地」は、本社から九州自動車道を利用して30分程度のため、社員の移動もスムーズです。そのため、拠点として本社から離れていても、社員間のコミュニケーションに支障なく、技術、営業等の各情報についても共有でき一体感を持って業務に取り組むことができています。
また、福岡県の熱心なご対応のおかげで、広川町の新工場を中心にグリーンアジア国際戦略総合特区の指定企業に指定いただき、これらの優遇措置と企業としての信頼を得ることができました。
広川町との立地協定時にはナノ蛍光体を材料として販売することを計画していましたが、市場動向やパートナー企業との連携から、ナノ蛍光体を使ったQD Sheet®という、いわゆる川下製品の開発、製造、販売まで事業が広がりました。
QD Sheet®というのは、QD(量子ドット)をフィルム状にしたもので、液晶ディスプレイのバックライト部材です。この製品は、顧客での評価により競合他社品で最も優れた性能を得ています。また、コスト競争力も強いため、これを液晶ディスプレイ市場に広く販売していくことを目標としています。
すでに海外大手各社での評価が始まっています。
今後も、研究開発の拡充や生産規模の拡大をおこなう計画であり、これらの研究開発、設備投資等に対する優遇政策を期待したいと考えています。また、今後の事業拡大に向けて優れた研究開発人材を求めており、人材確保においてもご支援、ご協力頂ければ幸いです。